趣旨
児童生徒や教師が互いに認め合い、自己の成長を目指した学級集団づくりについて考える。
第1回 令和3年6月15日(火)
午前 講義「学級内の人間関係と教師のはたらきかけ」
講師 上越教育大学大学院 教授 越 良子 氏
午後 演習「エピソードの背景にある子供同士、子供と教師の関係性を理解し、子供の見方を広げる」
担当 教育相談部研究主事等
越先生の「学級内の人間関係と教師のはたらきかけ」の講義では、学級は子供同士、教師と子供の相互作用のシステムであることをもとに、学級内の人間関係について、自身のはたらきかけについてふりかえりました。
午後は、子供たちの集団で起きた気になるエピソードを手がかりに、子供たちや教師自身に何が起きているのか考えることで、子供と教師の関係性の理解を深めました。そして、子供の行動ばかりでなく、そのふるまいの背景や要因にまで想像を広げることで、子供や集団が何に影響され、どう動いているかについて捉え方と理解を広げました。
受講者からは「学級の子供同士がどのようにお互いを見ているのか、また私は子供からどのように見られているのか考えたい」「教師自身の関わりや子供の捉えが学級の人間関係に影響を与えていると気付くことができた」などの感想がありました。

講義「学級内の人間関係と教師のはたらきかけ」
第2回 令和3年8月3日(火)
午前 講義「子どもが育ちあう学級集団づくり~対人関係ゲームの取り組みを通じて~」
講師 東京造形大学 講師 井ノ山 正文 氏
午後 演習「関係性の中の自己を振り返る」
担当 教育相談部研究主事等
午前は、井ノ山先生から対人関係ゲームの体験を交えて、学級集団へのはたらきかけについての講義がありました。グループアプローチを用いたはたらきかけは、学級集団の状況把握をし、意図をもって計画的に行う必要があることに気づき、自分が関わる集団の状態を見つめ、子供と教師が共に育ちあう学級集団づくりについて考えました。
午後の演習では、対人関係ゲームのひとつであるグループで言葉を交わさずにひとつの絵を完成させる「協同絵画」を体験しました。体験で感じたこと、気づいたこと、分かったことや分からなかったことを出し合い、人と人の関係性や捉え方など他者との関わりの変化について考えました。
受講者からは「対人関係ゲームをする際は、教師がねらいをもって行うことや学級集団の状況に応じてゲームの構成や順番も考える必要性を感じた」「協同絵画の体験は言葉を交わさなくても自分が受け入れらていると感じ、温かい気持ちになれた。学級に受容的な雰囲気が大切だと思った」などの感想がありました。

言葉を使わずにグループで絵を完成させていく「協同絵画」

紙風船をやさしく送ってやりとりする「ふわふわ」