平成29年度小・中学校及び県立学校教頭研修会(初任)
1 趣 旨
学校管理運営やその諸問題について研修を行い、教頭としての自覚と識見を高めるとともに、学校運営における管理・指導能力の向上を図る。
2 主 催
富山県教育委員会(主管 富山県総合教育センター教育研修部)
3 受講対象者 小・中・高・特別支援学校初任教頭88名
(小学校29名、中学校11名、高等学校38名、特別支援学校10名)
4 日 時
第1回 6月27日(火) 9:00~16:30 小・中・高・特別支援学校初任教頭
第2回 6月28日(水) 9:00~12:00 小・中・高・特別支援学校初任教頭
5 会 場
富山県総合教育センター 研修室382
6 講義・講師等
Ⅰ「全校で取り組む特別支援教育」(第1回研修)
・講義 「特別な支援を必要とする児童生徒への対応
講師 新潟大学教育学研究科 教授 長澤 正樹 先生
Ⅱ「学校組織とマネジメント」(第1回研修)
・講義 「学校組織とマネジメント-両者を繋ぐ視点としこう-」
講師 名城大学農学部 教授 木岡 一明 先生
Ⅲ「学校組織とマネジメント」(第2回研修)
・報告 「学校組織マネジメント指導者養成研修報告」
研修指導者 富山県総合教育センター 研究主事
(平成28年度「学校組織マネジメント指導者養成研修」修了者)
・講義 「学校組織とマネジメント-戦略マップづくりのステップ-」
講師 名城大学農学部 教授 木岡 一明 先生
7 研修の様子
Ⅰ「全校で取り組む特別支援教育」(第1回研修)
講師の長澤先生から、発達障害等の特別な支援ニーズのある児童生徒の特徴について、分かりやすく説明していただきました。また、昨年4月1日に施行された障害者差別解消法や合理的配慮について詳しく説明していただきました。
受講者からは、
・特別な支援を必要とする児童生徒に対応するためには、私たちが多様な対応力をもっていな
ければならない。(小学校)
・「Why?(なぜやった?)」ではなく「How?(今後どうする?)」が基本である、という
フレーズにはっとした。(中学校)
・UDL(学習のユニバーサルデザイン)や段階的な対応、また生徒の実態や校内のリソースに
合わせた学習支援等について多くを学ぶことができた。(高等学校)
などの感想が寄せられ、特別支援教育への理解を深める研修となりました。
Ⅱ「学校組織とマネジメント」(第1回研修)
講師の木岡先生から、学校にマネジメントが求められる背景、教育をマネジメントする特殊性や学校におけるマネジメントの視点などについて詳しく説明していただきました。途中、学校のミッションの探索や活性化した学校の条件などについての演習を行いました。
受講者からは、
・学校内の組織を考える上で石垣が一番分かりやすかった。石垣には必ず隙間ができるが、
その隙間を埋める教員が学校には必要であると思った。(中学校)
・WhyがあってWhatとHowがある。急ぐときこそ、ゆっくりと落ち着いて熟考すべきである
と再認識した。(高等学校)
・学校も企業も組織運営をしてゆくこととしては同じであり、物事を細分化してとらえること
が重要である。(特別支援学校)
といった感想が寄せられるなど、具体的な実践に結びつく学びの多い研修となりました。
Ⅲ「学校組織とマネジメント」(第2回研修)
初めに研修指導者から「学校組織マネジメント指導者養成研修」で学んだ研修内容(講義・講師等)と研修概要(チーム学校、教員の資質能力の向上等)について報告がありました。
その後、講師の木岡先生には講義と、異校種で編成されたグループ(5~6人)での演習(SWOT分析、戦略マップづくり)の指導をしていただきました。最後に、各グループが2回の発表を行い、受講者は他のグループの課題や意見、アイデアを共有することができました。
受講者からは、
・戦略マップを作成する過程での話し合いがとてもよく、いろいろなことを「共有」できた。
異校種の組み合わせもよかった。(小学校)
・分析(かけあわせるもの)が興味深かった。全く別次元に見えるもののかけあわせで想定外
の対策が生まれる面白味があった。(高等学校)
・支援的要因と「強み」を融合させた取り組みについて視野を広めることができた。(特別
支援学校)
などの感想が寄せられました。